IT業界では、女性が働きやすい環境づくりや支援制度が推進されています。たとえば、東京都では女性エンジニアの育成を目的とした「女性ITエンジニア育成事業」が行われています。
また、とある大手の自動車メーカーでは、女性技術者育成基金を行っており、公的・民間を問わず女性エンジニアをIT業界に増やそうという取り組みを進めています。
こうした直接IT業界に関わる支援制度のほか、女性全体の社会進出を促すための環境整備や支援制度も国が推進しています。その中でも、とくにダイバーシティ経営の推進や保育園の待機児童解消などは、女性エンジニアが活躍するうえで非常に重要なテーマとなっています。
一方、女性エンジニアの側でも企業に対して働きやすい職場を求めている傾向が見られます。たとえば、女性エンジニアを対象に行なったある調査によると、全体の約70パーセントが「家庭と仕事を両立したい」と答えており、やはりライフワークバランスを重要している女性エンジニアが多いことを示しています。
女性エンジニアが転職活動において重視している点については、「年収アップ」と「長く働き付けられる環境が整っている」の2点が非常に大きな比重を占めており、キャリアアップとライフワークバランスの両方を踏まえた「働きやすい環境」を重視している傾向が窺えます。
こうした女性エンジニアの側からの要望にも答える形で、IT業界では女性が働きやすい環境が整えられている状況と言えるでしょう。まだ進行中の段階とも言えますが、今後さらに状況が良くなっていくことを期待したいところです。